Moneroハードフォーク
最近価格高騰で注目を集めているMonero(モネロ/XMR)ですが、9月後半にハードフォークが予定されています。
ビットコインとビットコインキャッシュの分裂が話題になったハードフォークですが、Moneroのハードフォークはこれまでも何度か行われており、今回も平和に終わる予定です。
▼目次
5ヶ月ぶりのハードフォーク
これまでもMoneroではハードフォークが行われてきています。
Moneroの開発が行われているGithubにこれまでの履歴が掲載されています。
Moneroでは、開発内容によるハードフォークではなく、ハードフォークのターゲットとする日付をあらかじめ設定した上で開発を行う、時期によるハードフォークスタイルが取られています。
Fork Date | Consensus version | Details |
---|---|---|
2016-09-21 | v3 | Splits coinbase into denominations |
2017-01-05 | v4 | Allow normal and RingCT transactions |
2017-04-15 | v5 | Adjusted minimum blocksize and fee algorithm |
2017-09-21 | v6 | Allow only RingCT transactions |
今回のハードフォークは2017年9月21日がターゲットとしてあります。
ただし、実際は140万番目のブロックでハードフォークする予定のため、ハッシュレートやDifficultyから推定される現時点でのハードフォークのタイミングは2017年9月17日ごろになる見込みです。
カウントダウンサイトもこう行った形で公開されています。
これまでの『Wolfram Warptangent』
現行のMoneroのリリースネームは『Wolfram Warptangent』でした。
Wolframはドイツ語で金属のタングステンを意味し、WarptangentはMoneroの大きな特徴であるRingCT(リング署名を改良した仕組み)の開発をおこなったものの、昨年亡くなったWarptangent氏の名前を採用しています。
主にブロックサイズや手数料アルゴリズムを調整したバージョンとなっていました。
今回のリリースネーム『Helium Hydra』
9月のハードフォークにおけるリリースのリリースネームは『Helium Hydra』です。
Heliumはその名の通りヘリウム、Hydraはヒドラ、もしくはヒュドラで、神話上の生物の名前を採用しています。
これまでのMoneroバージョンでは、取引においてRingCTのトランザクションと通常のトランザクションの両方が使える経過措置を取っていました。
今回のMoneroのHelium Hydraでは、RingCTのトランザクションのみに限定する変更が加えられています。
RingCTのみの取引となることで、よりプライバシー性(匿名性)を高めた取引のみが行われるため、Moneroの長所をより強化するハードフォークになる予定です。
ハードフォークで起こること
ビットコインの分裂騒動のこともあり、ハードフォークと聞くと緊張してしまう方も多いかと思いますが、Moneroのハードフォークは定期的に行われていることもあり、平和に始まり平和に終わります。
ハードフォークの直前直後で若干の流通量の現象があることが過去のハードフォークでは起きていた程度です。
あまり身構えず、純粋に機能の充実を期待して、ハードフォークを迎えましょう。